屋根・壁の建築年代別お悩み診断

ご自宅の建築年は？外廻り工事の年代別傾向をご紹介します。

住宅の屋根・外壁の仕様は、建築年代によっておおまかに下記のような傾向があります。築後、年数が経過してリフォームが必要になる箇所も、年代別に違ってきます。ご自宅の屋根・壁はどれに当てはまりますか？築年をめやすに、「要チェック!!」の項目や「おすすめリフォーム」の内容を参考にして、ぜひご自宅を診断してみてください。

1960年代頃　｜　1970年代頃　｜　1980年代頃　｜　1990年代頃

1960年代頃の住宅　（築後40～50年経過）

「大きな三角屋根」　 ―耐久性は良いが雪の処理が難点―

要チェック!!

数年に一度の塗装メンテナンスが長持ちのヒケツです。
雪を受ける面積が大きい構造なので、無落雪対策の金具などは、屋根への負担が大きくかかる場合があります。

【当時の屋根・外壁仕様】　建坪28坪程度
◎屋根…蟻掛長尺or切板
◎外壁…1階ブロックorスレート板

■問題点
屋根の寿命が一番長いが築後30年以上経過しており、軒先が錆びて板金が無くなって風が吹くと板金が飛ぶ危険性があります。
また隣家との落雪の問題もあり、断熱も悪く屋根・外壁・サッシを含めたトータルリフォームの多い建物です。

1970年代頃の住宅　（築後30～40年経過）

「複雑な傾斜の屋根」　―雪対策がむずかしい・今では希少な存在―

要チェック!!

形状が複雑な分、劣化しやすい箇所が多くありますので、つなぎ目なども点検しましょう。
雪がたまりやすい部分は小まめにチェックするとよいでしょう。

【当時の屋根・外壁仕様】　建坪30坪程度
◎屋根…蟻掛長尺
◎外壁…モルタル

■問題点
屋根が複雑で雨漏り・スガ漏りが非常に多く、さらに狭い土地や南面の居間のほうに落雪する事や、建物の断熱も悪く外壁も通気層がないため壁内の柱が腐っているなど、非常に問題の多い建物です。

1980年代頃の住宅　（築後20～30年経過）

「無落雪ダクト屋根」　―雪の問題を大幅解消・メンテナンスは細かめに―

要チェック!!

排水口にたまったゴミ類の除去をお忘れなく。
冬場に屋根の雪が片方へ盛り上がる雪屁（せっぴ）現象がある場合はよく原因を調べてみましょう。
雪がたまる部分の排水処理が長持ちのヒケツです。

【当時の屋根・外壁仕様】　建坪28坪程度
◎屋根…蟻掛長尺
◎外壁…窯業（ようぎょう）系サイディング

■問題点
ダクト屋根は完璧だと思っている人が多すぎます。屋根の上に雨水・雪・ゴミなどを乗せるわけですから、屋根の痛みも当然早く、メンテナンスをマメにする必要があります。しかし見えないため、室内に雨漏りして断熱材やクロス・家財などを汚してから相談に来られる方が大半です。一年に一度はダクトの清掃をしてください。

外壁も窯業系のサイディングが多く築5年目以降はコーキングの打ち替えが必要です。新築時の「メンテナンスのしおり」をご確認下さい。

1990年代頃の住宅　（新築～築後20年経過）

「新しい三角屋根」　―洗練されたデザインが人気・価格はやや高―

要チェック!!

横葺きの鋼板の合わせ目やストッパーの点検は毎年行いましょう。
ツララが発生しやすい所などもチェックしましょう。

【当時の屋根・外壁仕様】　建坪28坪程度
◎屋根…横葺orストッパールーフ
◎外壁…窯業（ようぎょう）系サイディング

■問題点
屋根はストッパールーフが多く、当時の技術では板金の小口付近の修めなどはコーキングで処理しているため、10年過ぎると劣化して漏水の原因になります。また谷からの落雪や雨樋の破損などが問題になります。外壁も窯業系のサイディングが多く築5年目以降はコーキングの打ち替えが必要です。新築時の「メンテナンスのしおり」をご確認下さい。